自然通信10 庭には小さなお公卿さんがいっぱい?

ツルボ(蔓穂) ユリ科

華麗に咲き誇る園芸植物も美しいけれど、足もとにおとなしく花開く草花・山野草の可憐さには、また別の魅力があります。

 

いま、山水園の庭園のそこかしこに淡いピンクの花を咲かせています。

先日ご紹介したネジバナに似ていますが、花はねじれずに、穂のようについています。

ツルボは参内傘(サンダイガサ)とも言います。昔、お公卿さんが宮中に参内するときに使った柄の長い傘をたたんだ時の形に似ていることから、そう呼ばれるのだとか。

 

足もとの小さな花にも、こんな優雅な名前をつけた昔の日本人、素敵ですね。

 

農薬を使わないためか、昔ながらの草花や昆虫がたくさん見られる山水園の庭園。

散策の際には、足元にも目をやっていただくと、小さな発見があるかもしれません。